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地下室ブログ

板橋にある地下スペース「アートスタジオDungeon」で開催する展覧会やイベントの情報を発信します。

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「根の国」展 作品紹介

今回の出品作をごく簡単ながらご紹介します。

いずれの作家も事前に地下室を下見した上で、根の国というタイトルにとらわれ過ぎず自由に制作していますが、どこかしら似た指向が感じられ、そこはかとない統一感を生み出しています。

江尻潔「かがかげ」
江尻さんは足利市立美術館の学芸員であり、『るゆいつわ』『虚光集』という詩集をもつ詩人でもあります。
ささやかな祭壇のように設けられたこの作品は、偏光ガラスを用いて合わせ鏡を作り出し、蠟燭の炎が無限に映り込む様をのぞきこめるようになっています。



川島健二「根の国を開く」
ブログの前記事で紹介した文章の直筆原稿をパネルにして展示しています。



川田夏子「坂のその先」
日本画家である川田さんの作品は今回唯一の平面ですが、支持体は天井から糸で吊り下げられ、インスタレーション的な展示になっています。
白麻紙に雲母によって引かれた線が、地上と根の国との垂直の関係を際立たせているかのようです。




黒須信雄「虚裔25に基づく解體と再生(蘇生)に於ける變相」
画家の黒須さんは最近木彫にも取り組んでおり、今回はその木彫をさらに展開させた作品。
地下室にもとから据え置かれていた重厚な金庫を展示場所に選び、最上段の木彫りの彫刻が、銅板や皮革や石膏へとトポロジカルに変換されています。




古西律「渚にて」
制作のたびに多様な名前を使い分けるアノニマスな作家の、古西律名義による作品です。
大雨が降ると水たまりができるこの地下室の特徴を活かして、波打ち際の風景を作り出し、先の震災を真正面から扱っています。



篠原誠司「遠野 - 土沢 - 平泉」「多々良を踏む」
篠原さんも足利市立美術館の学芸員であると同時に写真家でもあり、自家製の写真集が2冊出品されています。
ひとつは、この7月に東北を旅した際の写真をまとめたもので、もう一冊は、群馬の渡良瀬遊水地周辺を撮った写真を、一緒に歩いた川島健二さんの文章と組み合わせたもの。



タカユキオバナ「ちのうた」
オバナさんの最近の試みの多くがそうであるように、ワークショップとも言いうる参加型の作品です。
参加者は、神社の手水を写した写真と組み合わされた母音をひとつ選び、その水を小瓶に移しとって、壁に並べます。そうしてできあがった「うた」は、後日混ぜ合わされて各自に送り返されるそうです。
この秘儀的で晦渋な作品は、オバナさんの遠大なスケールを持った哲学によって裏打ちされています。




栃木美保「結芽Ⅱ」
卓上に様々な植物の種子が並べられ、来場者はその中から選んだ種を、和紙で作られた小さな鉢に植え、水をあげて持ち帰ります。
栃木さんは香りをモチーフとした作品も多く、今回も種の精油をブレンドした3種の香油の香りを楽しめるようになっています。




山田稔「オルフェの泥舟」
来場者は山田さんの自画像が印刷されたポストカードを好きなようにちぎって、蠅取り紙のように裏返しに張りめぐらされた壁のガムテープへ貼付けます。あらゆる形に切り取られた山田さんの断片が徐々に壁を埋めていきます。




※印のついた写真は、オバナさんの撮影です。

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