地下室ブログ
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板橋にある地下スペース「アートスタジオDungeon」で開催する展覧会やイベントの情報を発信します。
ja
2020-01-09T22:44:16+09:00
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歌舞伎町俳句一家・屍派「公開忘年会」
遅ればせですが昨年最後のイベントのご報告です。
当日までなにをやるのか誰が来るのか皆目わからず、詩のイベントなのにただの忘年会になる懸念もありましたが、ちゃんと句会をやりました。
トーナメント方式の席題句会で、屍派の初代チャンピオン決定戦。
スネや手首に傷のありそうな有象無象の輩がわらわらと集ま...
当日までなにをやるのか誰が来るのか皆目わからず、詩のイベントなのにただの忘年会になる懸念もありましたが、ちゃんと句会をやりました。
トーナメント方式の席題句会で、屍派の初代チャンピオン決定戦。
スネや手首に傷のありそうな有象無象の輩がわらわらと集まり、木内龍さんの手慣れた進行で、鍋など囲みながら和やかに句会が行われました。みなさんカジュアルに句作を楽しみながらも、講評や意見を聞いているとかなりシビアで的確、俳句への高い意識がうかがえます。
諸般の事情により、句会の詳細をお伝えできないのが残念ですが、トーナメントの優勝者は最後に北大路さんと対決し、みごとハルさんが初代チャンピオンの栄冠を手にしました。
※
※
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屍派というのは、おそらく句会の常連でも自分を構成員だと思っていない人が多く、メンバーは流動的で時期により中核となる人物が移り変わりながら、結社とはまた趣の異なるかたちで、ゆるやかにしたたかに継続しています。
思えば、北大路さんが最初に地下室に登場したのは、2012年に「SM俳句パフォーマンス 」をやったとき。その頃はまだ屍派は存在せず、北大路さんも「砂の城」の城主ではありませんでした。感慨深いです。
※※
ささやかながら展示もありました。
屍派をその初期から撮っている秋澤玲緒さんの写真と、木村哲雄さん、武田海さんの近作のドローイングが花を添えてくれたのは望外の喜びでありました。
動画は、使えないところが多過ぎて尺が短くなってしまったので、特典映像として去年のハロウィンにやった吟行の記録も付けました。ご笑覧ください。
VIDEO
(※の写真は関根正幸さん、※※は秋澤玲緒さんの撮影です)
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ポエトリー・イン・ダンジョン vol.2
2020-01-09T22:44:16+09:00
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Che-祀-Art『思いを祀る』動画公開
Che-祀-Artの公演『思いを祀る』の動画を公開しました。
17分ほどのダイジェスト版になります。
ご高覧いただければ幸いです。
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17分ほどのダイジェスト版になります。
ご高覧いただければ幸いです。
VIDEO
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ポエトリー・イン・ダンジョン vol.2
2019-12-29T03:00:18+09:00
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ながさわ合唱団「これからのことばたちへ」ご報告
「ながさわ合唱団」を主宰している詩人の永澤康太さんは、非常な好青年でありますが、ある意味とても野蛮な人です。
歌うことの可能性を、既成の考えにとらわれず一から自分なりに追求し、大胆なまでに未踏の領域へ踏み込んでいきます。
技術的な洗練ということにあまり関心がないため、一見したところユルくて生硬未熟に...
歌うことの可能性を、既成の考えにとらわれず一から自分なりに追求し、大胆なまでに未踏の領域へ踏み込んでいきます。
技術的な洗練ということにあまり関心がないため、一見したところユルくて生硬未熟に感じられるかもしれませんが、その活動は独自の境地に達した比類のないものだと思います。
メンバーもそんな永澤さんの温厚篤実にして蛮勇さを兼ねそなえた人柄に惹かれて参加されているのがよくわかります。
8年の活動歴を持つ「ながさわ合唱団」には、一説には200曲のレパートリーがあるとも言われており、この公演では定番の曲に加え、メンバーがそれぞれ新曲を持ち寄りました。
なかでもとりわけ興味深かったのは、関口文子さんの「石のおまつり」という曲。
本番までメンバーはそれがどんな曲か知らされておらず、ステージで初めて教わって歌うという趣向になっていました。
合唱団の曲には楽譜がありません。なので、関口さんから歌詞を渡され、口伝てにメロディを聞いて、その場で習得することになります。フレーズを何度も繰り返し、曖昧なところは他のメンバーの意見も取り入れつつ曲が仕上げられていき、最終的にはお客さんも一緒になって歌いました。
そのプロセスは、きっといつもこうやって練習しているのだろうと思わせ、「ながさわ合唱団」の肝の部分を垣間見たような気がしました。
左からカニエ・ナハさん、関口文子さん、山田亮太さん、永澤康太さん
今回はゲストとして「円盤に乗る派」を率いる演出家のカゲヤマ気象台さんが参加。
あえて普段あまり使うことのない映像で関わってほしいと、永澤さんから依頼されたとのことで、カゲヤマさんは合唱団の練習風景などを撮影して20分ほどにまとめ、幕間に上映しました。その映像作品は、手軽に編集されたようでそのじつ周到な味つけがほどこされ、見事に合唱団のエッセンスを汲みとっていました。
また上映中、カゲヤマさんはほのかな甘みのするモロッコのお茶をお客さんにふるまってくれました。
ゲストのカゲヤマ気象台さん(左)も数曲参加
この公演を、永澤さんは第1期の締めくくりと位置づけているそうです。
最後の曲では、これまですべてアカペラだった合唱に、初めて打ち込みの伴奏がつけられました。
今後どうなっていくのか、展開が楽しみです。
VIDEO
(写真は関根正幸さん)
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ポエトリー・イン・ダンジョン vol.2
2019-12-27T23:12:33+09:00
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「思いを祀る」ご報告
第1部は、チェサという行事の形をとりつつ観客をも巻き込んだ、すぐれて演劇的なパフォーマンスとなりました。
舞台ではチェサが行われています。
本来写真などが飾られる場所には、赤いフレームだけがぶら下がり、下手にチョゴリを着た少女、上手に悲嘆にくれた様子のやはりチョゴリ姿の男性が座り、もう一人、...
舞台ではチェサが行われています。
本来写真などが飾られる場所には、赤いフレームだけがぶら下がり、下手にチョゴリを着た少女、上手に悲嘆にくれた様子のやはりチョゴリ姿の男性が座り、もう一人、喪服姿の男性が舞台の袖に立っています。
少女は幼少の思い出を語り、ついで喪服の男性が高校無償化裁判に関するコメンタリーを淡々と読みあげます。
そこへ「조선의 노래 (朝鮮の歌)」「고향의 봄 (故郷の春)」「아리랑 (アリラン)」「봉선화 (鳳仙花)」といった、学校で習う誰もが知っている歌や、時代を象徴する歌が挿入され、観客が1人ずつ前へ誘導されて正式な作法に則ってクンジョル(大礼)をします。
少女のモノローグは小学1年生から高校にいたるまで11回繰り返され、それに続いて裁判についてのコメンタリーと歌と観客によるクンジョルも同様に反復されます。
鄭柚奈さん(少女役)と崔誠圭さん(父親役)
千菻華さん(歌)と李龍午さん(演奏)
察しのよい観客は、チェサがこの少女を祀るためのものであり、悲嘆にくれる男はその父親なのだ、と気づくでしょう。しかし、最後にこの構図は反転されます。少女は客席に向かって赤いフレーム越しに「この額縁の中にいるのはあなたたちです」と表明して劇は終わります。
そもそもこの企画は、在日コリアンにおける朝鮮語(の詩)というテーマでなにかできないかと相談したところから始まったのですが、在日の人たちにも様々な立場があり、朝鮮語に対してアンビバレンツにならざるを得ない複雑な状況があることを知りました。
そして、こちらの安直な発想は換骨奪胎され、紆余曲折を経て、「自分たちにとっての詩とは、高校無償化裁判の判決文である」という解釈のもと、このようなパフォーマンスに結実したのでした。
崔誠圭さんが参加者の思いを書いた短冊を炊き上げて第1部は終了。
第2部では、舞台に供えられたニラやタラのチヂミ、もやしやほうれん草のナムル、タコ、イシモチの塩焼き、小豆の蒸し餅、果物などをとりわけて、みんなで頂きました。
これらの料理のほとんどは、メンバーのオモニたちが作ってくれたものです。おいしかった。
宴会の座興で、劇中の歌を担当した千菻華さんが「チョゴリ」という歌を披露してくれました。
悲しい歴史を持つチョゴリは祖国と故郷へ飛ぶための羽なのだと歌う、その美しくも切ない歌詞を書いたのは、他ならぬ今回演出を手がけた朴成徳さん。17年前に作られたこの曲は、今も連綿と歌い継がれているそうです。
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ポエトリー・イン・ダンジョン vol.2
2019-12-11T21:13:31+09:00
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Che-祀-Art「思いを祀る」
「ポエトリー・イン・ダンジョン vol.2」の先陣をきるイベントの詳細が決まりましたので、お知らせします。
在日コリアンのアーティストたち「Che-祀-Art」(ちぇさあーと、と読みます)によるパフォーマンス公演「思いを祀る」。
前述のように、チェサ(祭祀)という形式をとりながら、在日コリアンの来...
在日コリアンのアーティストたち「Che-祀-Art」(ちぇさあーと、と読みます)によるパフォーマンス公演「思いを祀る」。
前述のように、チェサ(祭祀)という形式をとりながら、在日コリアンの来歴や状況を、言葉だけでなく音楽や美術、映像をとりまぜて上演し、それぞれの思いを祀ります。
実際に、本格的なチェサ料理も再現されるようです。チェサで検索して写真などを見てみると、そのお供えされるご馳走の数々は壮観。
ご来場の皆さんにも、思い思いの言葉や物を持ち寄ってもらい、お供えされた料理を一緒に食べながら語り合う、そんな夕べにしたいそうです。
■Che-祀-Art プロデュース公演 「思いを祀る」
【日時】
2019年12月8日(日)
16:30 開場
17:00 第一幕 祀る
18:30 第二幕 食らう
チェサ料理パーティー
持ち込み、差し入れ大歓迎です!
またカンパなどをいただければ幸いです。
1.あなたの祀りたい言葉や出来事、物などを準備してください。
2.書き込み、持ち寄って会場に祀ります。
3.チェサに参加し、クンジョル(お辞儀)をしてもらいます。
4.チェサのごちそうを食べ、語り合いましょう。
在日コリアンは自分たちの先祖を懐かしみ、親族の絆を深める祭祀(チェサ)を大事に続け、子や孫へ繋げてきました。
その根底には祖霊への畏敬の念だけではなく、天地万物への、生命への感謝を表する意味が込められていたはずです。
人間の死後の魂を祀るだけではなく、今現在を生きる人々にとっての安寧と幸せを祈る儀式(ceremony)としてのチェサ。
チェサという「非日常」の場に皆が「親戚」として集まり、思い思いのものを祀り、語り合う事で天に返す。
今現在に生きる自分たちの言葉や物、思いを祀り、咀嚼し、飲み込み、親戚や友人としてチェサで語り合いましょう。
企画: 崔誠圭
演出: 朴成徳
音楽: 李龍午
歌: 千菻華
美術: 鄭柚奈、崔誠圭
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ポエトリー・イン・ダンジョン vol.2
2019-11-28T22:52:44+09:00
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ポエトリー・イン・ダンジョン vol.2「にぎやかな日陰」
昨年12月に開催した「ポエトリー・イン・ダンジョン」の2回目をやります。
題して「にぎやかな日陰」。北大路翼さんがつけてくれました。
前回は、詩人といろいろなアーティストにコラボレーションしてもらいましたが、今年はもうちょっと別の角度からアプローチしたいと考え、「詩のことばと複数性、集団、コミュニ...
題して「にぎやかな日陰」。北大路翼さんがつけてくれました。
前回は、詩人といろいろなアーティストにコラボレーションしてもらいましたが、今年はもうちょっと別の角度からアプローチしたいと考え、「詩のことばと複数性、集団、コミュニティ」といったようなテーマで、それぞれ独立した3つのイベントを予定しています。
12月8日は、現代美術家の崔誠圭さんをはじめとする在日コリアンの方々によるパフォーマンス「思いを祀る」。
「제사(チェサ)」というものを崔さんから聞いて初めて知りました。日本語で言うと「法事」でしょうか。故人の命日や旧正月やお盆などに、先祖を思って家族、親戚が集まり、祭壇にたくさんの料理をお供えし、みなで飲食するのだそうです。
本格的なチェサはもう朝鮮半島では行われておらず、在日の人たちによって今も重要なセレモニーとして残っている、との話を伺いました。
このチェサを再現し、飲んだり食べたりしながら、さまざまな言葉を召喚するパフォーマンスが繰り広げられます。
現在決まっている参加者は、崔誠圭さん、朴成徳さん、李龍午さん、鄭柚奈さん、雪花さんなど。
12月14日は、去年ラップを披露してくれた永澤康太さん率いる「ながさわ合唱団」。
「ながさわ合唱団」は永澤さんが作った合唱曲をアカペラで歌う詩人たちの集団です。活動歴はわりと長く、これまで色々な詩人が参加しているようですが、山田亮太さん、関口文子さん、カニエ・ナハさんがほぼ固定メンバーとのこと。
今回は合唱だけではないようで、気鋭の演出家であるカゲヤマ気象台さんがゲストとして、映像作品で参加されます。
12月15日は、「歌舞伎町俳句一家・屍派」。
最近テレビなどにもよく取り上げられているのでご存知の方も多いかと思いますが、歌舞伎町の魔窟のような場所で、北大路翼さんを中心に、世のはみ出し者やはぐれ者たちが集まって、句会が営まれています。
その成果は『新宿歌舞伎町俳句一家「屍派」 アウトロー俳句』(河出書房新社)という句集にまとめられ、読むことができます。つい先日も屍派の吟行に同道させてもらい、思いのほか俳句に真摯に取り組んでいるのを見て、新宿の一隅でもう何年もこうして詩の言葉が紡ぎ出されていることに、感嘆を新たにした次第。
イベントでは、絶叫俳句や、北大路さんがボーカルをつとめるバンド「すかっとろう」のライブなどが行われるとのこと。今月は北大路さんの半自伝的エッセイ『廃人』(春陽堂書店)が刊行され、屍派の忘年会も兼ねて大層にぎやかになりそうです。
まだ日にちだけで時間や内容などが未定のイベントもあり、詳細決まり次第お知らせ致します。
■ながさわ合唱団 公演『これからのことばたちへ』
【日時】
12月14日(土)
開場19:00 開演19:30
【出演】
カゲヤマ気象台(guest)
ながさわ合唱団(山田亮太、関口文子、カニエ・ナハ、永澤康太)
【入場料】
1500円(1drink付) ※定員25名
■ 「歌舞伎町俳句一家・屍派」 【日時】
12月15日(日)
開演17:00
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ポエトリー・イン・ダンジョン vol.2
2019-11-19T00:42:37+09:00
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「板橋舞踏祭」寸感
8人の踊り手による「板橋舞踏祭」は、おかげさまで盛況のうちに閉幕いたしました。
こうやって複数の踊りを通してみると、個別に鑑賞するのとは違った景色が見えてくるようです。
なにより舞踏とは、可塑性を持った現在進行形のジャンルだということ。
誕生から半世紀以上を経て、舞踏はもはや前衛の役割を担っていな...
こうやって複数の踊りを通してみると、個別に鑑賞するのとは違った景色が見えてくるようです。
なにより舞踏とは、可塑性を持った現在進行形のジャンルだということ。
誕生から半世紀以上を経て、舞踏はもはや前衛の役割を担っていないとしても、古典(繰り返し上演され規範となる演目)を持たず、そのつど踊り手たちによって新たな試みが模索されています。とりもなおさずそれは、さまざまな試みの中で舞踏という確固とした輪郭が消えてしまう可能性も孕んでいます。
ヴァリエーションに富んだ8人の踊りを拝見して、あらためてそんな感慨をおぼえました。
今回はサブテレニアンの協力を得て、2つの場所で踊りを見比べるという試みをやってみましたが、どんな空間であれ自在に踊ることのできるのが舞踏家の真骨頂だと得心しました。
ゲネプロしか拝見できなかったものもありますが、それぞれの踊りをご紹介します。
■徳田ガン
初日のマチネはベテランのお二人にサブテレニアンで踊っていただきました。
ラフマニノフのピアノ協奏曲が流れるなか登場したガンさんは、とてもエレガントで、多くの優れた舞踏がそうであるように、年齢も性別も超越していました。その老練にして優美な踊りは掬すべき滋味にあふれ、いつまでも観ていたくなりました。
■相良ゆみ
相良さんの踊りは、つい先だって亡くなられたアルトー館の及川廣信さんへのオマージュです。
及川さんは舞踏の草分けであり、相良さんや徳田ガンさんにとって師ともいうべき存在。相良さんは及川さんの「ゴッホからウッチェロへの手紙(大洪水)」という作品を再演しました。初演において、4部構成のうち1部と3部は相良さんに振り付けられ、2部と4部を及川さんが踊られたものを、今回相良さんがすべて独りで踊りました。
■永守輝如
ソワレは地下室で、大野一雄舞踏研究所出身の若手2人が対照的な踊りを披露。
永守さんは身長190センチ。天井の低い地下室ではまっすぐ立つことも叶わず、白塗りされた大理石の彫像のごとき体躯は、制約を受けることで巧まずして悲劇性を帯び、まるで神話に出てくる虜囚のようでした。
※
※
■久世龍五郎
素肌に黒いジャケット、ネクタイ、ブリーフ、それに靴下と革靴というビザールな装いであらわれた久世さんは、カホーンやハーモニーパイプなどの音響に機敏に反応しながら、空間を縦横に使って軽妙洒脱な踊りを繰り広げました。
※
※
■レンカ
2日目のマチネは女性の踊り手が2人。
レンカさんは果敢にもまったく無音での上演に挑戦。ケレン味を排したシャープでけざやかな踊りを展開し、30分間にわたって観客の集中力を途切らせることなく緊張を持続させた手腕は見事でした。
■実験躰ムダイ
ムダイさんは妊娠8ヶ月の身重の体に妖艶な着物を纏って登場。フルートなどの演奏と絡みながら、ぽってりとふくらんだお腹を晒し、白粉の匂い立つような、なよやかな踊りを披露してくれました。
■園田游
かつて伝説的なバンド「グンジョーガクレヨン」に在籍していた園田さんは、乞丐か大道芸人のような佇まい。極度にゆったりと動く型破りな踊りで、ときに滑稽な仕草をおりまぜながら観客を煙に巻いていました。
■成田護
フェスティバルの掉尾を飾った成田さんは、世評の高い「死踏」を8年ぶりに再演。蝋燭の灯りだけで踊るこの作品は、地下室だとアニミスティックな雰囲気が増幅され、あたかも洞窟の中でとりおこなわれる始原の儀式を見るようでした。
(※印の写真は関根正幸さん、それ以外の写真は田中芳秀さんの撮影です)
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板橋舞踏祭
2019-11-17T23:48:07+09:00
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板橋舞踏祭
久しぶりに地下室やります。舞踏のイベントです。
アート・スタジオDungeonだけでなく、歩いて10分ほどの演劇フリースペース「サブテレニアン」も会場になります。
ケルアックの小説に因む「Subterranean」とは「地下の」という意味。同じ地下つながりのご近所ということで、以前から一緒になにか...
アート・スタジオDungeonだけでなく、歩いて10分ほどの演劇フリースペース「サブテレニアン」も会場になります。
ケルアックの小説に因む「Subterranean」とは「地下の」という意味。同じ地下つながりのご近所ということで、以前から一緒になにかやりたいと思っていました。
今回は、まずサブテレニアンで2名の踊りを観たあと、ダンジョンへ移動してさらに2名の踊りを観る、という初めての試みとなります。
地下室では、これまでもたびたび舞踏をはじめとするダンスを上演してきましたが、いろいろ拝見していて不思議に思うことがありました。
由緒のある正統的な舞踏ばかりでなく、舞踏から出発しつつももはや舞踏と呼ぶのをためらう踊りがあったり、こちらの目には明らかに舞踏と見えるのに踊り手自身はそう自称していなかったり、あるいは分類の難しいパフォーマンスに舞踏と冠されていたり。
師からその精神を継承した踊り手もいれば、自分の踊りがなんと呼ばれるのかに拘泥せず舞踏に触発され、自由に吸収する踊り手もおり、こちらがイメージしているよりも、どうやら舞踏という領域は広いようです。
その広がりを少しでも体感できればと考え、「板橋舞踏祭」を開催します。
板橋舞踏祭
Itabashi Butoh Festival
「地下で踊る」
【開催日】
2019年11月9日(土)、10日(日)
【会場】
[matinee]サブテレニアン
[soiree]アート・スタジオDungeon
【プログラム】
11/9 matinee 15:00~
徳田ガン
相良ゆみ
11/9 soiree 18:00~
永守輝如
久世龍五郎
11/10 matinee 15:00~
レンカ
実験躰ムダイ
11/10 soiree 18:00~
園田游
成田護
【料金】
1日(matinee + soiree) ¥3000
2日間(全公演) ¥4000
【ご予約・お問合せ】
tel :090-5304-6512(安藤) 080-4205-1050(赤井)
mail:asdungeon@gmail.com info@subterranean.jp
「板橋舞踏祭」は近接した2つの会場で開催します。
徒歩で10分ほどになりますので、「サブテレニアン」でのマチネ上演後、係りの者が「アート・スタジオDungeon」へご案内致します。
サブテレニアン
173-0013東京都板橋区氷川町46-4 B1F
アート・スタジオDungeon
〒173-0012 東京都板橋区大和町2-1
企画:アート・スタジオDungeon
企画協力:ホワイトダイス、赤井康弘(サブテレニアン)
照明:成田護
音響:にら、レンカ
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板橋舞踏祭
2019-10-13T19:15:43+09:00
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「晦日い」のお知らせ
今年も忘年会を兼ねた1日だけの展覧会「晦日い」を開催します。
参加者はとうとう20名を超えました。
今年はライブもやります。
年の瀬、なにかとご多端の折柄、息抜きにどうぞお立ち寄りください。
【開催日】
12月30日(日) 15時くらいから21時くらいまで
【ライブ】 18時くらいから
関根...
「晦日い」 を開催します。
参加者はとうとう20名を超えました。
今年はライブもやります。
年の瀬、なにかとご多端の折柄、息抜きにどうぞお立ち寄りください。
【開催日】
12月30日(日) 15時くらいから21時くらいまで
【ライブ】 18時くらいから
関根正幸(DJ)
田中大介(DJ)
TASUKE(歌と演奏)
岡さんの知人女性(歌)
竹重よしのり(歌)
【展示】
あらかわあつこ 岡啓輔
関根正幸 出口泰之
田中大介 崔誠圭
宮本江里子 柳田亮
當間健一郎 後藤元洋
羽山まり子 宇野和幸
言水ヘリオ 蒜山目賀田
Makoto Sugawara
松本力 富永剛総 + 市川平
武田海 今井紀彰
渡辺篤 佐久間洸
神谷絢栄
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晦日い
2018-12-27T07:46:50+09:00
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http://chikashitsu.blog.shinobi.jp/%E3%83%9D%E3%82%A8%E3%83%88%E3%83%AA%E3%83%BC%E3%83%BB%E3%82%A4%E3%83%B3%E3%83%BB%E3%83%80%E3%83%B3%E3%82%B8%E3%83%A7%E3%83%B3%20vol.1/%E5%8B%95%E7%94%BB%E3%82%92%E5%85%AC%E9%96%8B
動画を公開しました
ポエトリー・イン・ダンジョン vol.1 「直角はありません」のイベントの動画を公開しました。
ダイジェストで20分くらいです。ご覧ください。
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ダイジェストで20分くらいです。ご覧ください。
VIDEO
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ポエトリー・イン・ダンジョン vol.1
2018-12-15T22:56:32+09:00
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