11月の地下室は、ジャンルを越境する特異なミュージシャン/アーティスト「JINMO」さんを被写体として撮り続けている4人の写真家の展覧会です。
今回の展覧会で注目すべきことのひとつは、その見せ方にあります。
会期の前半では、観客は真暗闇の地下室を、受付で渡されたライトの灯りだけを頼りに作品を鑑賞します。
後半では一転して、会場は照明の光で満たされるようになるとのこと。
まずは前半の「タナトス篇」。
不穏な雰囲気の中、おそるおそる歩みを進めると、額に取り付けたLEDライトに照らされて、4人の写真家によってとらえられたJINMOさんのさまざまな姿態がぼんやりと現れては消えていきます。
いつもの地下室のスケール感がすっかり変容し、これまでにない、わくわくするような感覚に刺激されて、おのずと後半の「エロス篇」も見てみたいという気持ちにさせられました。
11/3は、JINMOさんのライブ演奏がありました。
超絶技巧のギター演奏を披露するJINMOさんのまわりを4人の写真家が取り巻き、不断にシャッターを切り続けることで、会場に展示されている作品がどのように生まれたのかが窺える趣向にもなっていました。
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