初日のイベントは田野倉康一さんのリーディングで幕を開けました。
つい最近まで朗読はしない主義だったという田野倉さんは、前口上もそこそこに、地下室のために書いてくれた一編の詩を、滋味深い声で、さらりと読み上げてくれました。
ついで言水ヘリオさんのリーディング。というよりパフォーマンス。
そもそも言水さんは詩人ではないのに行きがかり上朗読する羽目になったのでしたが、活字をランダムに拾って黙々と印字し続け、最後に文字が羅列した紙を燃やすという奇計を用いて、ミッションを遂行しました。
この日のトリは生野毅さんとダンサーの秦真紀子さんのコラボレーション。
生野さんの朗読は、まるで一人芝居のようなたいへん熱のこもった独特なもので、それが秦さんの凜として抑制の効いた踊りとよく調和し、相乗的な興趣をもたらせていました。
二部構成の後半では哀悼をモチーフとし、お母さんを亡くされて間もない生野さんは、やはりこの10月に逝去された入沢康夫さんの詩を朗読されていました。
2日目は、詩人で足利市立美術館次長の江尻潔さんと田野倉康一さんの対談。
本来は詩人で出光美術館学芸員の柏木麻里さんも参加される予定でしたが、残念なことにインフルエンザに罹られた由。
まず江尻さんによる石笛の演奏と詩の朗読があり、その後のトークで、江尻さんの詩人としての資質がいかに学芸の仕事に影響を及ぼしているかを、田野倉さんが巧みに聞きだしてくれました。
このたび、参加された8名の詩人のみなさんには、地下室についての詩を委嘱しました。
書き下ろしてくれたその個性あふれる直筆原稿も展示しています。
また、会場では参加詩人の詩集や関連の書籍などを販売しています。
詩人の本分はやはり詩集。
意匠を凝らし、丹精込めて作られた詩集は、オブジェとしてただそこにあるだけでも美しいです。
在庫の希少なものもありますので、ぜひお早めにお買い求めください。
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