来月の3日より連画の展覧会を開催します。
展覧会のタイトルは、はからずもつい先日亡くなられた詩人の大岡信さんの著書から拝借させて頂きました。この場を借りて、謹んでご冥福をお祈り致します。
大岡さんの古典詩歌論では、連歌や俳諧、歌合、相聞などから複数人で創造する「うたげ」の要素が抽出され、さらにそれと対峙する、というより裏打ちする要素として「孤心」が考察されています。
この展覧会では、6名のアーティストによって制作された連画だけでなく、参加者それぞれの新作旧作も併せて展示し、「うたげ」と「孤心」の両面を相互に参照しながら鑑賞できるようになっています。
連衆は、赤木仁さん、越前谷嘉高さん、黒須信雄さん、橋本倫さんという練達の画家たちに交じって吉川陽一郎さんが唯一の立体作家。
それと、たぶん誰も聞いたことのない名前だと思われるのが椚田周和さん。
この方はたくさんの異名を持つフェルナンド・ペソアみたいな厄介な作家で、この名前を公に使うのは初めてとのことですが、実は地下室にはこれまで何度も登場しています。
今回の連画は、2月から4月にかけて5回集まり、制作されました。
連画は出来上がった作品もさることながら、当意即妙のやりとりが繰り広げられるパフォーマンス性に魅力があり、会場ではその全過程を記録した動画を上映するとともに、5月5日には公開制作も行ないます。
うたげと孤心
ー 連画のいざない II ー【会期】
5月3日(祝・水)〜 7日(日)
5月12日(金)〜 14日(日)
【時間】
13:00〜19:00
5月5日(祝・金) 14:00〜
連画の公開制作を行ないます。
【参加作家】
赤木仁、越前谷嘉高、椚田周和、黒須信雄、橋本倫、吉川陽一郎、安藤順健(映像)
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