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地下室ブログ

板橋にある地下スペース「アートスタジオDungeon」で開催する展覧会やイベントの情報を発信します。

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クロージング・イベント

最終日もイベントが充実していました。
小林加世子さんの全身を使ったライブペインティングに、舞踏家の横滑ナナさんの踊り。そして、初日に機材の不調で不本意な演奏だったサムとSatoshi Ikedaさんのリベンジも。







※撮影は阿佐亮佑さん

chiyo araeさんの企画による「UNDER THE SURFACE」展は、参加作家の国籍や年代もいろいろなら、芸大先端、美学校、ムサビと所属や出身もいろいろで、そんな多種多様な面白さがよくあらわれた展覧会でありました。


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作品紹介

■古西律「Return of the moon」
原発事故をテーマにした同工異曲の作品を、古西さんはこれまでにいくつか制作しています。かつて地下室に展示された「渚にて」という作品もそのうちのひとつ。今回もまた鏡や月や弓といった神話的なアイテムをちりばめながら、震災がもたらしたアポカリプス的な光景を作り上げています。




■Sam Stocker「triptych」
何本もの角柱で支えられた六角形の工作物が、地下室のど真ん中を占拠しています。この形態は亀甲模様のような化学式のベンゼン環に想を得ているそうです。下側の開口部から中に入れるようになっており、上体をもぐり込ませれば小さな窓が3つあって、そのいずれをのぞき込んでも鏡に写った自分の顔と向き合うことになります。





■chiyo arae「full circle」
背面から送り込まれた風を受けて膨らむ布と、牛の骨にコーティングを施したオブジェたち。さながら地母神を思わせる偶像のまわりに異教徒たちが蝟集し、なにやら秘儀でも執り行っているような光景に見えます。素材に使われている伸縮性のある布地の柔らかい曲線と質感が新鮮で、つい手を触れてみたくなります。





■李赫奕「tide」
打ち寄せる波の映像をカレイドスコープのように加工し、それがどんどん分裂して極小にまでなっていきます。2台のプロジェクタで壁に投影されたこの抽象的な映像は、地下室にほどよく馴染み、隣りあった梁亜旋さんの作品とも、またイベントの上演に際しても、あたかもコラボレーションのようにうまく嵌まっていました。





■梁亜旋「Magnetic suspension 腹」
くるくると回転する原色に塗られた樹脂製の心臓と肺と胃。よく見れば、磁力によって浮遊しています。この作品は内臓に小宇宙を見る中国の考え(陰陽五行とかでしょうか)に基づいているそうです。そう聞くと、浮かせて見せる展示の仕方や、今どきっぽいデコラティブな造形に、どこかコスミックなものを感じます。







オープニング・イベント

「UNDER THE SURFACE」展、はじまりました。

初日のイベントはとても賑やかでした。
まず露払いに舞踏家の田山メイコさんが登場。パーティーの始まっている地下室へ仮面をつけて静かに降りてくると、展示している作品ともうまく絡みながら、ときにはユーモラスに20分ほどの踊りを披露。




そのあと、機材トラブルなどあって、本当は最後の出番だったJack McLeanさんが急遽先にやることに。ユニオンジャックのチョッキにピエロのメイクで現れ、長時間の中断でだれ始めていた場の空気を、少々下ネタの入ったマイムで、あっという間に和ませてくれました。


最後がサムとSatoshi Ikedaさんの演奏に、岩下龍太さんとYasukichiさんのダンス。
2人のダンスは「コンタクト・インプロヴィゼーション」という相手の動きや力を感じ取りながら即興で踊っていくもの。天井が低く、まして人で埋まった狭い空間にも関わらず、臆することなく、ぶつかることなくダイナミックに動いていたのはさすがでした。




※撮影はタカユキオバナさん


鋭意制作中

土曜から始まる「UNDER THE SURFACE」展の設営作業をのぞきにいったら、さながら建築現場のような様相を呈していました。



Sam Stockerさんの作品です。

なるべく「地の物」を素材に使いたいというので、板橋区内の解体業者さんに協力を依頼し、ちょうど近所で取り壊し中だった家屋から廃材を調達してきました。
すでにしてサムのストラクチャーは地下室の空間にこれまでにない異化効果をもたらしています。

ほかの方々の作品もかなりユニーク。インスタレーションだけでなく、映像あり、ちょっとしたギミックありと、多彩な形態が観られる展覧会になりそうです。



UNDER THE SURFACE

地下室としては珍しく展覧会が続きます。
来週の土曜日から現代美術のグループ展「UNDER THE SURFACE」が始まります。

参加されるのは、chiyo araeさんを中心に、中国湖北省出身の梁亜旋さんと河北省出身の李赫奕さん、英国はロンドン出身のSam Stockerさん、それに唯一地下室で展示経験のある古西律さんの5人。

4日間だけの開催になりますが、イベントは盛沢山です。ぜひお越しください。



UNDER THE SURFACE

- 現実をこえて想像する事を信仰ととらえてみる -

日程:2016年5月28日(土)・29日(日)・6月4日(土)・5日(日)
時間:13:00-19:00
参加作家:古西 律 / 梁 亜旋 / 李 赫奕 / chiyo arae / Sam Stocker

初日と最終日にささやかなイベントを予定しています。
舞踏やパフォーマンス他、お酒も用意してお待ちしております。
ふらりと遊びおいでください。

【OPENING PARTY】
5/28(土) 17:00~(オープニングアクト 17:30~)
■Sam Stocker, Satoshi Ikeda
■田山メイコ
■Jack McLean

【CLOSING EVENT】
6/5(日) 16:00~
■横滑ナナ (16時より断続的にパフォーマンスを行います)






        

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